USBメモリの危険性 消えないデータ

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前回に続いて、USBメモリの話題を取り上げます。

USBメモリからのウィルス感染の危険性については、何度かこのブログでも取り上げましたが、今回はUSBメモリのデータの消し方について説明します。

USBメモリの性能が増すにつれて使用機会も多くなり、ついついUSBメモリの貸し借りをしてしまうケースが増えているのではないかと思います。

貸し借りを行う場合はメモリ上のファイルを削除してから渡すのが一般的だと思いますが、データの削除には注意が必要です。


ご存知の方も多いかもしれませんが、データを完全に消去したい場合、ハードディスク(HD)やUSBメモリ上のファイルを削除しただけでは不十分です。

これはファイルの仕組みによるものです。

ファイルシステムの役割
現在のコンピューティング環境では,データを保存・管理するのに「ファイル」を使うのが一般的です。ファイルの実体は,データの「入れ物」ではなく,コンピュータがデータにアクセスする際のインタフェースです。このインタフェースを提供する仕組みが「ファイル・システム」です。

ファイルを削除するという行為は、ファイルデータの実体ではなくインターフェースを削除する行為なので、データ自身は残ってしまいます。

復元ツールなどで一度削除したデータを復活させることができるのは、このためです。

では、どうすればUSBメモリ上のデータを完全に削除することができるのでしょうか?

これは、”null”値(ランダム値)をUSBメモリ上の物理記憶部分に書き込むことで実現可能です。そういったツールも配布されています。

しかし、ここでひとつの問題が発生します。それは、USBメモリの転送速度の遅さです。

USBメモリの書き込み速度は一般的なもので2MB/s程度ですから、容量が1GBであれば書き込みに8分以上かかる計算になります。さらに、データを完全消去するためには3回以上書き込みを行うことが推奨されているため、1GBの容量でさえ30分近くかかってしまうことになります。

結局はUSBメモリの貸し借りを極力避けるか、リスクを理解した上で使用するしかないかなと思います。ただ、書き込み速度については、USB3.0が主流となれば改善されるかもしれません。

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2009 年 1 月 7 日 |

カテゴリー:その他

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