デジタルサイネージと顔認識技術がもたらすもの

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次世代のマーケティングプラットフォームを考える上で興味深い記事がありました。

イタリアコーヒーブランド「illy」で顔認証技術の実証実験、NEC
NEC は2009年1月16日、イタリアのコーヒーブランド「illy」の店舗「Espressamente illy(エスプレッサメンテ イリー)日本橋中央通り店」において、顔認識技術を用いたデジタルサイネージの実証実験を開始したと発表した。

同実証実験は、顔認証技術を用いて、顧客属性や時間帯に合わせた広告を電子ディスプレイに配信し、広告効果測定まで行うものであり、2008年12月16日から2009年1月18日までの1か月が実験期間となっている。

実験で使われるのは、NEC 製のオールインワン型デジタルサイネージボード「eyeflavor」。店舗入口に1か月間設置し、「eyeflavor」の前に立った顧客の顔から性別や年齢層を自動的に判別し、あらかじめ準備した14種の広告から顧客属性と時間帯に最適な広告を配信する。

また、広告視認率や売上(POS)データとの関連を分析し、定量的に広告効果を測定する。

デジタルサイネージとは、街頭や店頭のポスター、案内版などを紙ではなく、薄型のディスプレイに表示するにようにしたものです。表示内容の入れ替えが容易であることや動画も再生可能であることなどのメリットがあります。

ただ、表示物を紙からデジタルに変えたからといって、お客さんにうったえかける効果が劇的に変わる訳ではありません。しかし、ここに顔認識技術が加わると話が違ってきます。


顔認識技術により、デジタルサイネージボードの前に立ったお客さんの年齢や性別がわかれば、お客さんごとに最も適した広告を配信することが出来るようになります。

さらに、その広告がどの程度見られたかを判断する視認率を測定することが出来ますし、売上データと連動させることでどの広告が最も効果的であったかを測定することも出来るようになります。

ネットの世界の広告に比べて、リアル世界の広告は効果の測定が難しいというデメリットがありましたが、デジタルサイネージを上手く利用することによりこの問題点を解消できるのです。

小売店などの場合、デジタルサイネージはこれから商品を購入しようとするお客さんの最も近くでうったえかける広告になるので、その効果も絶大だと思います。

なお、デジタルサイネージの今後の可能性については、湯川鶴章氏が「次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの」の中で詳しく解説されています。

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2009 年 1 月 19 日 |

カテゴリー:ウェブ全般

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